ゆるり、ゆらゆら

"You are my light"

「ミュージカル『ハル』」千穐楽に思うこと

 以前のブログにて、2019年4月28日に公開していた記事を移管しました。一部編集済み。

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2019年4月28日、ミュージカル「ハル」大千穐楽おめでとうございます。

終始感動しっぱなしでした。最後に観劇して2週間経つにも関わらず、いまだはっきりと思い出すことができます。

 


さて、舞台の感想などを交えつつ、今回はちょっと薮くんについて書きたいことを書こうかと思います。

 

私が薮くんのことを認識し始めたのは、2014年末。そして、薮担を名乗り始めたのは、2015年10月。JUMPingCARnival横アリ公演。ステージに立ち、歌って踊ってうちわに応えて、きらっきら輝く薮宏太さんに心奪われたときのこと、今でもはっきりと覚えている。

薮くんのファンになって間もないころから、私は一つの夢を思い描くようになった。それは、「薮くんがミュージカルに出演する姿を見る」。この人がその歌唱力を思う存分発揮したら、どんな舞台になるんだろう。想像するだけでわくわくした。

 

今思えば2014年~2015年は、薮くんの特に目立っていない時期だったように思える。
一人だけリトルトーキョーライブへの出演回数が少なかったり、他のメンバーが次々と仕事を決めていく中、一人だけ表立った動きが少なかったり、シングル曲の歌割りも少なかったり。他のメンバーとの差が、顕著に表れていたように見えた。

「薮くんはこんな出来る人なのに」。私は悔しく思うことが多かった。

 

その後少しずつ、薮くんを取り巻く環境は良い方向に変化していったように思う。
2016年に発売されたアルバム「DEAR.」では、薮くんの歌唱力が頼られている印象を持った。サッカー番組にも呼ばれたし、ドラマにも出演した。

そして今回ついに、「ミュージカル『ハル』」の主演が決まった。待ちに待った、私の一番見たかった、薮くんのミュージカル。チケットも取ることができた。夢が、ついに叶うことになった。

 


忘れもしない2019年4月1日。薮くんが歌い出した瞬間から、私は一気にその世界に引き込まれることになる。

赤坂ACTシアターの会場に、薮くんの歌声が目一杯響いている。これこそが、私が待ち望み続けたものだった。

ミュージカルに求められる発声は、普段のものとは全く違う。薮くんは雑誌でそう語っており、舞台の情報が解禁する数か月前からボイトレに通っていたとのこと。私は専門的なことはよくわからないけれど、ミュージカルには、歌でその場面の情景と登場人物の感情を表現することが強く求められる、ということは理解できる。
薮くんの演じたハルという高校生は、幼いころに心臓の病を患ったことをきっかけに、自分の存在価値がわからなくなってしまう。しかし、ボクシングとの出会いをきっかけに、ハルの心は次第に動き始める。様々な葛藤を乗り越え、徐々に生きていく力を取り戻していく。
場面場面で変わっていく、複雑かつ繊細な感情の動きが、薮くんの歌声から見事に伝わってきた。
普段から薮くんは歌に感情を乗せるのが上手いと思っていたけれど、このミュージカルでは、より一層、歌詞一つ一つを丁寧に紡いでいる印象を受けた。やはり薮くんにミュージカルは適任だ、と確信した。

 

カーテンコールで、他の出演者が続々と登場する中、主演である薮くんは最後に登場し、ステージの真ん中で一礼する。

私は、この姿がずっと見たかったんだ。

「薮くんはこんな出来る人なのに」。当時のもやもやとした感情は、この瞬間、私の心の中から消えていった。

薮くんはなんてステージが似合う人なのだろうか。やはりこの人は、ステージに立つために生まれてきた人なんだと、改めて思わざるを得なかった。

 


ステージに立つ薮くんは、より一層輝いて見えた。私が薮くんのファンになったときに感じたものと、何も変わらなかった。

薮くんのことを好きじゃなくなる日は、きっと来ないのだろう。どんなに心が離れていようとも、ステージに立つ薮くんを見れば一気に心が揺れ動く。薮くんがステージに立つ限り、私は何度でも薮くんのことを好きになるだろう。

 

「ステージに立つ薮くんが好き」。私の根底にあるものは、結局一度たりともぶれなかった。それはきっとこれからも。飽き性な私は、本当は「ずっと」なんて言ってはいけない。でも、薮くんに対しては、自信を持って「ずっと大好きだ!」と言える。

これからも薮宏太さんのことがずっと大好きです!

 


夢が叶った今、とても満ち足りた気分です。

 

ミュージカル「ハル」、平成最後に素敵な舞台をありがとうございました。この舞台のこと、絶対忘れません。

 



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あれからもうすぐ3年。

今でもふとしたとき、「お元気ですか」と歌い出すハルの姿、そして終演後に「秘密の鍵」がBGMで流れる会場の様子が目に浮かんできます。

 

いよいよ始まる、「ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート」。

どうか、無事に幕が上がり、無事に幕が閉じますように。